「探究」は、大学入試に変化をもたらすとともに、高大接続プログラムの積極的な展開も促している。国立大学では金沢大学の「KUGSプログラム」が目を引くが、私立大学においても、推薦型や総合型選抜の受け入れ枠を増やすだけではなく、高大接続改革の理念に呼応して高校生に独自のプログラムを提供する大学も出てきている。
その一つ、東京都市大学は昨年度から、高大接続プログラム、「オープンミッション」を始めた。「オープンキャンパス」とは異なり、期間は約3か月。参加者には探究活動とその成果についてのレポート作成や発表が求められる。大学の研究施設・設備や図書館を体感しながら、大学教員やサポート学生とともに高度な探究学習に取り組むだけでなく、成果を総合型選抜などの年内入試に生かせる。そのため、入学への動機付けになるとともに志望動機を確認する手段としても注目されている。
新年度のプログラムやスケジュールは下記の通りだが、テーマは前年度より高度化した印象があり、大学入学後の研究活動を短期間でシミュレートできる機会にもなるだろう。4月10日からホームページ上に公開されるミッション動画では、参考書籍や取り組みプロセスについても紹介があるので参考にしたい。なお、東京都市大学では、以下のように、探究をテーマにした総合型選抜を拡大している。専願制ではないことも特徴だ。また、一般選抜においても、特定の教科・科目に限定されない知識等を活用する「探究総合問題」を開発・導入しているから要チェックだ。
2022年度の様子