「AI×科学」が加速させる、夢のクリーンエネルギー
初出: 大学ジャーナル Vol.166(2026 年 4 月)
太陽が輝く原理「核融合」を地上で再現する究極のクリーンエネルギー、それが「フュージョンエネルギー」。この未来技術の実用化を目指し、武田さんらは大学発スタートアップ「京都フュージョニアリング株式会社」を創業した。
社名は、世界中の「ENGINEERING(工学)」とフュージョン研究者を「FUSION(融合)」させたいという想いを込めたものだ。同社は、世界で開発競争が進むフュージョン炉に不可欠なプラント技術や特殊機器の開発に特化し、グローバルに展開する。
かつて「実現はいつまでたっても《30年先》」と揶揄されてきたフュージョンエネルギーだが、近年は民間投資が加速。欧米政府が「2035-2040年頃の実現」を公言するなど、状況は変わりつつある。
武田氏が起業に踏み出したきっかけは、ある国際会議で、現在の取締役の一人とエレベーターで出会い会話を交わしたことだった。「大学発スタートアップには学術探求と社会貢献を両立できる魅力がある」と武田さん。一つの出会いや純粋な探究心が、世界のエネルギー問題をも解決する大きな力になるかもしれない。
プロフィール
2014年京都大学工学部物理工学科卒業。2016年京都大学大学院総合生存学館、修士課程相当修了。2018年京都大学大学院エネルギー科学研究科早期修了、博士(エネルギー科学)。2019年ハーバード大学大学院修士課程修了(サステナビリティ学)。2018年京都大学大学院総合生存学館特任助教、2020年国際原子力機関(IAEA)プロジェクト准担当官、2021年京都大学大学院総合生存学館特定准教授、2022年九州大学都市研究センター准教授を経て、2025年より現職。を経て現職。2019年10月京都フュージョニアリング株式会社を共同創業。日本国籍で唯一のマルタ騎士団騎士。東海高校卒業。



